離婚率 人口1000人あたりの離婚件数
日本の離婚率は2005年には2.30に達しています。離婚率の増加は、「離婚は悪いこと」という従来の慣行にとらわれない若い世代の婚姻・離婚の増加に加え、子供が成人に達し、夫が定年退職したことを契機に離婚をする熟年離婚の増加が主な要因となっています。厚生労働省が調査した「人口動態統計年間推計」によると、2002年の離婚件数は289,836件と、戦後最高を記録し、2005年には261,917件となっています。
1970年には100万を超えていた婚姻件数が減り続け、2005年には71万件になるのに対し、離婚件数は26万件と増加傾向が続いています。なお、
世界の離婚率を下に棒グラフで表記しています。1位は、ロシアの5.30で、アメリカも4.19と高い数値になっています。世界の離婚率の表記にあたりましては、スペースの関係上セレクトしてあります。
離婚の動機 〜具体的にどのような場合に離婚しているのか〜
離婚の動機(調停離婚申し立ての動機の統計を参照)で多いのは、
「@性格の不一致(性格が合わない)
A異性関係
B暴力を振るう」です。
夫と妻の動機を比較すると、夫側の離婚の申し立てを行った動機で多いのは、「@性格の不一致・A異性関係・B家族や親族との仲違い」、妻側の離婚の申し立てを行った動機で多いのは、「@性格の不一致・A暴力を振るう・B異性関係」の順です。夫・妻双方の離婚の申し立てを行った動機で最も多いのは、「性格の不一致(性格が合わない)」です。しかし、司法統計年報の調査では、申立人の動機のうち主なものを3個まで挙げる方法で重複集計しているため、「性格の不一致(性格が合わない)」は、具体的な動機に付随して挙げられている場合も含まれています。
このように考えると、次に多い浮気や不倫などの異性関係の問題が離婚の直接的な動機として多くを占めていると推測できます。
妻側の動機では、夫の暴力により離婚の申し立てを行った割合が多くを占めています。 夫の暴力により、話し合いによる協議離婚ができず、裁判所に離婚の調停を申し立てることになった事情が影響していると考えられます。
(下記 平成14年全国家庭裁判所の離婚調停等関係事件から)
離婚に至るまでの婚姻期間
離婚をした夫婦を対象とした調査資料を見ると、1年以上5年未満の婚姻期間で離婚に至ったケースが最も多いです。この1年以上5年未満の婚姻期間に離婚に至る夫婦の割合は、どの時代においても最も多いです。また、近年の傾向として20年以上の婚姻期間を経た夫婦の離婚の割合が増加しています(人口動態系資料参照)。
離婚した夫婦の年金分割が導入されました(2007年4月以降に離婚が成立した夫婦は、この制度の対象となります)。 この制度の導入により、専業主婦も老後の生活がある程度保障されるため、老後の生活が不安で離婚をためらっていた熟年夫婦の離婚が今後も増加するかもしれません。
離婚件数の9割は、協議離婚
調停離婚は約9%で、裁判離婚は約1%です。裁判所を利用する前に、夫婦の話し合いがまとまっているといえます。離婚のプロセス、全体像は、こちら
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